読書録|『星を継ぐもの』
ジェイムズ・P・ホーガンによるSFミステリ小説の金字塔『星を継ぐもの』を読んだ。
読む前までは、この本がSFミステリ分野で圧倒的に支持されていること(現に1980年出版で現在104刷目である。すごい)を知らず、書店で目についたのでたまたま手に取っただけ。読中にふと調べてみて、そのすごさに気づいた。
正直、「アメリカのSFものだし、エイリアンが出てきて主人公たちが追いつめられるものの、なんやかんやエイリアン倒すなり、逃げきるなりしてしゃんしゃん」ってオチだと思っていた。
全然違った。
怪物が出てくるわけでも戦いが起きるわけでもなく、シンプルに宇宙を舞台にした緻密な論理構成によるミステリ小説であった。それでいて宇宙をテーマにしたことを活かした、壮大なスケールで書かれており、ページの手が止まらない、止まらない。ものの2日で読み切ってしまった。
頁びっしりに文字が記載されており、かつ難解な単語も複数出てくるため理解に苦しむこともあるが、全体として翻訳後の日本語もわかりやすく書かれている(良く海外の小説・ビジネス書の翻訳本で非常に難解な本もあるが、今回はそれではない)。
続編もあるようなので、書店で探して読んでみようと思う。皆さんも興味あれば読むことをおススメする。